MBA講座財務・会計について
 久しぶりに、財務・会計に関する本を買いました。日本経済新聞社刊行、MBA講座です。なかなか面白く、退屈で、すばらしい本です。実は、これが読み進んでいったときの感想ですね。何のために買い込んだか?それはキャッシュフローの概念をきちんと知識として持ちたかったのと、ベンチャーの立ち上げの必要条件とも言える財務諸表に関する知識を得たいと思ったからです。
 書店でたまたま目立つところにあったので、はじめの部分を読むとまさにそのものでしたね。第一章の財務諸表を理解するというのは非常にわかりやすく、その概念を把握することができました。この章の主人公のリンダさんは優秀ですね。表計算ソフトを使いこなし、さまざまな条件でシミュレーションを繰り返していますね。やっぱり、こういったシステマチックな能力を有していないとダメなんでしょうね。まあ、表計算ソフトを使い、電卓片手に数値入力をして美しい表を作るだけの人では、優秀な経営者にはなれないということですかね?まあ、紙の上で電卓片手にシミュレーションしている人は問題ないですがね。
 私も、ここの数字を打ち込んで式を定義していろいろ遊んでみました。まあ、一応簿記とか会計学は必要に迫られ、費用予算や収入予算なんかも計算していましたからね。でも、算出した数字があまりにもすばらしくて、貢献できませんでしたね。事業収入の低下を見事に予測して・・・。
 さて、この章は読み物として興味深いものでした。ただ、残念なのは、重大な岐路に立ったリンダの決定とその後の投資家へのアプローチがどういったものになるのかが気になりますね。ここで、切れて余韻を残していますがね。さて、この続きはあるのでしょうか?
 まあ、比較的軽い読み物に始まって順調に読み進みましたが第二章から第四章まではちょっと退屈でしたね。まあ、昔、勉強したことのおさらいのような感じですね。まったくここを読むのに何時間かかったろう・・・でも後でまたよく読みなおしてみましょう。きっと何か新しい発見があるはずです。実は表を参照しながら読む気力が失せていたため、内容の把握があまりよくないんです。一応目はとおしたけれどもねという感じです。
 さて、第五章予測と予算管理、これは良いですね。特に160ページ以降の予算を立てる理由というのがよいでうね、どうも、日本で行われている予算と、それに基づく目標達成の評価には問題が多いようですね。なんだか、この本で示されている悪い見本が横行しているかの印象を受けますね。どうも、この章は経営者必読のような感じですね。なまじの経営書を読むよりはるかに貴重な意見が展開されているように思えます。そしてこの章の対になる第六章も良いですね。
 さてさて、この本で一番気に入った部分が実は第七章事業計画です。どうも、この章はベンチャー企業が株式公開を目指すのなら、非常に重要な部分でしょうね。投資家に対してどのようなプランを示せばよいのか、そしてプラントは斯くあるべきである!ということを示しています。何か事業を起こすとき、説得あるプランの提示はこの形で行えばよいという指針を与えてくれています。そして、このあたりに付帯的な事項が続き、11章以降は株式公開に関するものへと続いています。
 まあ、ざっと一読しましたが、特にスリリングな部分は第十章財務リスクの管理ですね。失敗のケーススタディーです。まあ、なんとすばらしく、そして退屈で、面白い本なんでしょう!まあ、読み物としてなら第一章、第五章から第八章でしょうね。ただ、非常によくできた本ですね。前章を受けて論が展開される形になっていますからね。しかし、米国って恐ろしい国ですね。この本が単一の著者によって著されているのではないですからね。共同作業の成果として成り立っています。日本でこの本を企画したらこういった共同作業の精華が見られるのでしょうか?この本を生み出すための共同作業というのがどのように行われたのか、その部分にも興味が湧いてきました。多分、すばらしいチームなんでしょうね。まあ、あと何回か読み返してみないといけませんね。何しろ3500円もしましたから、さて、今度このシリーズもちょっと目を通しますかね。