春分の日って?
 今日は春分の日ですね。春分って何でしょうね?天文学的な見方をすれば、天球上で黄道と赤道が交わる点のうち太陽が南から北へ抜ける点とでも説明があるはずです。
 さて、黄道は太陽の通り道ヘリオスの馬車の道ですね。もっとわからなくなったって?ヘリオスHeliosはギリシャ神話にでてくる太陽神ですね。ティタン族の神様です。こういった天象などをつかさどる神様って古いタイプの神なんですね。ヒペリオンとテイアの間に生まれた神様です。兄弟としては月の女神セレネと曙の女神エオスを持ちます。太陽神はたくさんの子供を持っていますね。このヘリオスは、毎日四頭立ての馬車で、天空を東から西へと走り、夜の間に黄金の鉢に乗ってオケアノスつまり平板な円形の大地を取り巻いて流れる大河とか大洋と考えられ、地下を通じて世界のすべての河川や泉とつながっているやつです。まあ、大西洋を表すときもありますね。この流れにのって東の地へ戻るやつです。ちょっと、説明になりませんね。
 太陽の通る道筋は、天球上では定まっています。例の黄道十二宮というやつの中を通ります。太陽の通り道は春分点を始点に、始めの部分である黄経0〜30度を白羊宮・・・と30度ごとに金牛宮、双子宮、巨蟹宮、獅子宮、処女宮、天秤宮、天蝎宮、人馬宮、磨羯宮、宝瓶宮、双魚宮と呼んでいました。もう少し近代的な呼び方をするとおひつじ、おうし、ふたご、かに、しし、おとめ、てんびん、さそり、いて、やぎ、みずがめ、うお座ですね。太陽があると、太陽以外のお星様は見えませんから、大昔は、太陽の明るさに隠された星座を示せるだけで、特殊な能力を保持していることになったんですね。まあ、太陽だと、毎年同じ所を通りますから、月や水星、金星、火星、木星、土星の位置を書き込んだホロスコープなんて描いたんですね。近頃、占星術ってあたるんですかね?大昔は、春分点はおひつじ座にありましたが、今ではうお座に移っていますからね!
 さて、この日の特質は?なんといっても、昼と夜の長さがほぼ等しくなります。そして、太陽は真東から昇り、真西に沈みます。太陽の南中高度は、90-その地点の北緯=太陽の南中高度となりますね。
 昼と夜の長さは、日の出の定義が、太陽の一部が地平線上に現れたときで示し、日の入りは太陽がすべて地平線下に没したことですから、実際には、昼と夜の長さは昼の方が長いんですね。
 しかし、何で今日休みなんですかね?春分って二十四節気の一つですね春の彼岸の中日ですが・・・春分を中日とする前後3日ずつ7日間を春のお彼岸ですね。そして、農事始めをする時期ですかそうすると、農業の元締めって言うことから・・・なるほどね、「自然をたたえ、生物をいつくしむ」趣旨の国民の祝日なんですね。裏にあるのは春季皇霊祭というやつですね。天皇御自ら宮中三殿の皇霊殿に詣でて、すべての皇祖の神霊を祀るわけです。どれどれ宮内庁ホームページでも見てみましょう。残念ながら宮中祭祀は掲載されていませんね。これも、日本の伝統文化の元になる部分ですから、きちんとした説明があればよいのですが、ちょっと残念ですと思ったら、検索エンジンでは見つかりました。宮内庁ホームページ天皇皇后両陛下の宮中祭祀のから主要祭儀一覧へで宮中の祭祀一覧が見られます。なるほど、秋季皇霊祭と対になる行事ですね。
 さてさて、第二次世界大戦前もこの日は国の祭日でしたね。戦後は春分の日、秋分の日と国の祝日に格上げですね。結構名前が変わって存続している祝日があるなと思いますね。
 ちょっと、古い祝祭日をチェックしておきましょう。
 1873年(明治6)に五節供の祝日が廃止されたようです。この五節句は江戸幕府が徳川氏の出身地三河の習俗を取り入れて定めたものです。どうも明治6年まで徳川の遺風が残っていたということでしょう。この五節句は正月7日の人日(じんじつ)、3月3日の上巳(じようし)、5月5日の端午(たんご)、7月7日の七夕(しちせき)、九月九日の重陽(ちょうよう)ですね。
 ところが、明治6年太陽暦の導入などといっしょに神武の昔に返るということで、延喜式などの規定に従って皇室祭祀の日時を定めていきます。まあ、国家神道の体制固めの一環ですかね?記録によれば、旧暦による五節供とか民間行事の禁止を強行したりしたようです。
 祝日
 新年節(四方拝、1月1日)
 紀元節(2月11日)
 天長節(天皇誕生日)
 大祭日
 元始祭(1月3日)
 新年宴会(1月5日)
 春季皇霊祭(3月21日ころ)
 神武天皇祭(4月3日)
 秋季皇霊祭(9月23日ころ)
 神嘗祭(カンナメサイ)(10月17日)
 新嘗祭(ニイナメサイ)(11月23日)
 先帝崩御日(明治天皇祭7月30日、大正天皇祭12月25日)
明治天皇崩御後の明治天皇祭が明治節」(11月3日、明治期の天長節)を祝日に加えています。
この他に陸軍記念日・海軍記念日などもありましたね。
 海軍記念日は5月27日です。1906年(明治39)3月に日本海海戦勝利の日を祝う祝日です。
 陸軍記念日は3月10日ですね。1906年(明治39)1月に日本軍の奉天入城の日を祝う祝日です。
まあ、こんなのが、旧時代の祝祭日ですかね?昔はどんな行事をしていたのやら?地方の神社の祭礼でその名残を見ることができたりしますね。