国のありがたい補助を食い物に?
 まあ、IT関連のものは色々政府が資金源を作ってくれますから結構なものです。ITの最先端国家構想では超高速回線の整備ですから、土建屋さんへも充分な見返りがあるでしょうね。何しろ、単にケーブルを引き回すだけにはなりませんから、地下に埋設するための共同坑の設置とか、それに付随する事業が山ほど出てきそうですからね。その他、既存の通信回線の強化であるとかさまざまな分野に資金投下をする必要があります。そして、パソコン教室を半額程度で受講できる利用券を配布する「ITバウチャー」構想になんていうのもありますから、あれも、何百億かばら撒いてくれるとなれば、私もパソコン塾でも開いて甘い汁を吸うのも良いような気がします。メールで入会申し込みをすると、折り返し終了証と認定証を発行して、あなたはメールの技能があることを証明しますなんってやって、6000円もらえるのならすぐにでも開校手続きを開始しますね。そして1000円キャッシュバックとかで客寄せとかね。
 こんな具合にほとんど何もせずに、1件5000円近くが純益で入ってくるなら、こんなおいしい商売ありませんね。まあ、メールの添削ぐらいはしないとダメでしょうけれどもね。
 しかし、パソコン教室って何を教えれば良いのでしょう?ちょっと気になります。何しろ政府認定講座ですからね。電源の入れ方?OSの起動の仕方なんって電源の入れ方とほとんど現在は同義語ですからね。メールだって、ここに相手先のアドレスを入れて、件名を入れて、内容を書いて、自分のアドレスや自分の名前などを記載しましょうとかですかね。
 インターネットは、ブラウザをダブルクリックして起動しましょうとかその程度ですからね。まあ、自分で接続するのも、近頃ウィザードとかがくっついていますからあまり考えないでも設定できますからね。果たして習うだけのものであるのか?多分、この法案が出ることには、もっと接続の簡単なマシンがごろごろしているかもしれませんからね。
 しかし、何のためにオペレータの数を増やしたいんですかね?確かに、コンピュータを扱える?という層は厚くなりますが、それが何になるのでしょう?そういえば、私なんかも、学校で計算尺の使い方とか習いましたが、現実にあれを使っての仕事なんか、社会に出てからちっともありませんからね。コンピュータもなんとなく、そんな風に発展していくのではないでしょうか?
 まあ、計算尺も直感的にこのぐらいの数値になるだろうなんって目盛りを入れなくても近似値ぐらいは、ちょっとやっているうちにわかってきますから、なかなか重宝なものでしたがね。
 さて、私もAT互換機を1992年ごろからいじっていますが、この間の変遷のすさまじいこと変化の速度は、学校教育での設備整備の速度を完全に越えているような気がします。たとえ3年程度の短期のリースとしたって近頃は落ち着いてきたとはいえ厳しいものがあるような気がします。
 コンピュータを操作する一番根底にある技能って何ですかね?多分、なんといっても言語能力でしょう。メールを書くにもホームページを作るにも、言語能力が根本ですね。そしてタイピングの能力。ちょうど、音楽で鍵盤楽器の扱いを習熟するようにキーボードを習熟すること。まあ、こちらは、使っているうちに、つまり言語能力が高ければ自ずと上手になっていくものですから、書く楽しみを持っていれば簡単にクリアーできるような気もします。
 そして、言語能力が高ければ、当然難解とも思えるマニュアルもきちんと読みこなせるはずですからね。
 しかし、おかしなことに、コンピュータの普及について一番消極的なのは○○を教えている教科の先生様ですからね。まあ、いずれにせよ厄介極まりない状況に日本は追い詰められつつあるような感じですね!