日本にゲットーは?
 三国人に続いてゲットーですかね?”不良外国人がたくさんいて、東京の街は他の大都市と違って部分的にゲットーみたいなものが出来てしまった”のだそうです。
 言葉って厄介です。ゲットーというと雰囲気的にナチドイツ時代の暗いイメージが強いですがどんなものやら?ちょっと変な言い方のような気もしますね。ゲットーって中世都市法の定めた、周囲を壁で囲み、外との通行は1つか2つの門だけのユダヤ人を、他の住民すなわちキリスト教徒と隔絶させるための空間ですね。夜になるとユダヤ人街(ゲットー)の門は鍵をかけられてしまうというやつですね。まあ、江戸時代の木戸によって閉鎖される街路のようなものですか?目的は非キリスト教徒居住区を定めるということでしょう。
 ちなみに、ゲットーと呼ばれるものはベネチアのユダヤ人街に16世紀に名付けられたそうです。
 ナチがこしらえたのはユダヤ人絶滅計画によって作られたユダヤ人居住区をゲットーって言いましたね。そうすると、東京にあるゲットーみたいなものって?まさか、外国人を集めて閉じ込めるような場所を計画しているとか?まあ、こっちは考えにくいですから、スラムのほうが近いのか?という気もしますね。そういえば、米国では黒人ゲットーなんて言うようですね。黒人の中産階級なども含む黒人街と言うくらいの意味合いで使うようです。これだと、スラムとは言いがたいですね。そうですね、都市の内部の都市を形成しているわけですからね。横浜の中華街なんかどういう位置付けにするのでしょうか?
 しかし、ずいぶん大時代がかった言い方のような感じですね。不逞外人の屯す地域あり、そこは大和民族の近寄りがたきところなり!とでも叫んでいるのですかね?
 スラム街というとちょっとイメージが違いますね。貧困者が多く、住宅環境の悪い地域とでも言いますかね。貧民窟なんて言葉で表せるところですね。このスラム街だと住宅がぼろなんですね。古いかそれとも仮設住宅的なものですかね。それと、街が衛生観念まで余裕がなくて汚いというやつでしょうね。その2つの相乗効果で悪臭があったり、ひどければ伝染病の温床になりかねないというところなんでしょう。当然、このようなところの住人は家族関係の問題を抱えていたり住所不定者が多いとか・・・これは多分、アパートを借りるときの保証人を持たないような人でも何とか住みつけるとかあるのでしょうね。まあ、いついなくなるかわからない、払ってくれるかわからないような人にも貸すにはね。それから、低賃金労働者、日雇労働者が多いとか・・・そんなわけで、住民は匿名性が強く、隣は何をする人ぞ?といった関心を持たない相互無関心・係わり合いになりたくないね!といった相互不干渉とかの特徴をもつようですね。
 そうそう、忘れていました、明日のためになんて概念が欠けているために、いろいろとひずみがあるようですね。お金があると、全部飲んじゃうとかね。娯楽の種類が問題ですね。アル中も多かったりね。
 まあ、近頃はこういった地域ってあるんですかね?あまり見かけないような気もします。それだけ日本が豊かになったのですかね?まあ、スラムのほうは戦後には顕著なものだあったよう感じですがね。日本の大都市なんかどこもバラックですからね。
 そうはいってもスラムてのは資本主義社会の生み出したひずみであり更生の場であるとも言えるのかもしれませんね。社会的な落伍者や異邦人の一時的な?場合によっては恒久的下も知れませんが、上昇志向があれば一時的でしょう。たとえば、何かで失敗して住所不定無職となったら?身よりもなく、外国に一人で放り出されたら?ダンボールで生活し始め、少しお金がたまりとなっても、いきなり普通のお店に入るのは・・・やはり、どこかで身なりを整えていく場が必要でしょうし、定住地を決めるんだって保証人がなければ、それなりのところしかなさそうですしね。不安定な職と住まいからグレードアップを図っていく一の一歩を踏み出だせる地というのが必要だと思いますね。そういって意味では必要な社会装置であるともいえますかね。
 でも、裏から見れば、反社会的な人間の隠れ家アジトとなる可能性も含んでいるでしょうね。そして、貧困のもたらす非行・犯罪の多発地帯ですかね。
 でも、日本はスラムとかではなく、ドヤ街という感じですね。簡易宿泊所というやつが軒を連ねているところですね。日本も豊かになったと見えてスラムは見当たらないですかね。ドヤ街は今でも健在?東京だと山谷、横浜なら寿、大阪なら愛隣ですかね。あれ、IMEには愛隣という地名は登録されていないようです。
 どうも、日本にはゲットーというものはあまり定着しているとは思えませんね。都知事様は南千住から浅草へ歩いたことがあるのでしょうか?日本人の街ですがね。近頃は結構きれいになっていますがね。