マイクロソフトの和解は如何に?
 マイクロソフトの例の独禁法・反トラスト法訴訟の行方は・・・どうも和解交渉は決裂ということになりそうです。このまま行くと、マイクロソフトは解体されそうな風向きですね。
 まあ、OSの分野で独占的な地位にあるというのは、まあ、間違いないことですね。Mac信者に言わせるとちょっと様子は違いますがね。
 そして、OSに付属して?配布されているインターネットの閲覧ソフトインターネットエクスプローラーが事実上の業界標準となり・・・すべてはマイクロソフトの思惑通りに独占市場が形成されるということですね。
 しかし、米国は何とか王の時代を潜り抜けていますから、トラストに関してはうるさいですね。日本なんか、企業合同を是認する方向で、国がそそのかしているのではないかと思えるほどですね。まあ、いくら企業が合併を繰り返しても、銀行王なんて個人は生まれそうもないですからね。
 銀行ならさしずめロートシルト、例のロスチャイルドですかね。16世紀以来フランクフルトに住み、18世紀には両替商を営み羽振りがよくなり、18世紀末から19世紀なかばにかけて才気溢れるマイアー・アムシェル(1744―1812)と5人の息子が金融王国を築いたやつですね。こちらは、マイクロソフトとは違って、代々の資本の蓄積と好機をつかむ才覚の発現という形ですね。まあ、ビル・ゲイツ技術を基本とした才覚であそこまであの会社を大きくしていますからね。大したものです。
 さてロスチャイルドがつかんだ好機は?ヘッセン選帝侯の宮廷に出入りし、ヘッセン侯が外国の君主に賃貸した傭兵隊の賃借料の手形を取り扱うことで巨額の取引を始めるあたりからのようです。マイクロソフトだと、巨人IBMの小さなPC部門にOSをどこからか手に入れて売り込んだことから始まるのに似ていますね。ビルゲイツの伝記でも読んで、どうやってIBMと関係を持ったのか調べてみたくもなります。私なんかも日本IBM本社ビルで筆記試験までは受けましたが・・・・さて、アムシェルの三男のネイサン・マイアーのロンドンの商会がナポレオン一世に反対する連合軍のための資金供給を引き受け、ワーテルローの戦いの行方を独特の通信網を使いナポレオンの敗北を察知し証券投機で莫大な富を得ています。きっとロンドンでは常勝将軍ナポレオンを疑うものはいなかったのですかね?情報収集というのは、どうも大もうけのチャンスを生み出す重要なファクターのようです。
 そして、ナポレオン以後のロスチャイルド家がフランクフルトの長男、ウイーンの次男、ロンドンの三男、ナポリの四男、そしてパリの五男が大陸諸国の国債の発行と引き受けとを独占していきます。
 まあ、ビル・ゲイツは1つの会社で全部を操ろうとするから角が立つのですかね?そして、ロスチャイルド方は、イギリスから発した産業の飛躍的な変動期・産業革命の火が大陸へと広が津古とに乗じて、証券から、さらに産業界への金融へと手を広げ、パリでは1848年の革命で致命的に近い打撃を受けるものの、何とか凌ぎ、ナイチンゲールの名をたからしめたクリミア戦争やスエズ運河建設とか、プロイセン・フランス戦争の賠償金支払いなどの巨額なそして失敗のない金融業務で頑張って、19世紀末にはロシア、東欧を新たな資本輸出の地とし、巨額な富を予感させる、植民地投資金融へと雄飛していくんですね。まあ、近頃はあまり名を聞かなくなりましたがロイヤル・ダッチ・シェル・グループとかインペリアル・ケミカル・インダストリーズなどの有名どころをしっかりと押さえているようですね。
 さてビル・ゲイツの方は?MS-DOSから始まってAT互換機市場の成長と共に歩み、Windows3.1で大衆の心をつかみ、Windows95で飛躍し、インターネットの独占をかけた戦いの真っ盛りというところですかね?
 ロスチャイルド家になぞらえると、1848年の二月革命時代ですかね?だって、二月革命はイギリスに起こった産業革命の波がフランスにも及び鉄道建設や紡績業が盛んになることで、昔ながらの手工業とか農業中心の社会システムがほころび始めたことからですからね。これにより、富が偏在した上に、1845年から46年にかけての農作物の大凶作により食料品の値上り、労働者の窮乏、購買力の減少による工業製品の売れ行き不振で、倒産や失業者の増加となるお決まりのパターンを生み出して・・・大爆発ですからね。なんだか、米国では景気が良いから大騒ぎにはなっていませんが、IT関連に富が偏在していますから、そしてIT関連以外の業種では日本なんか深刻な不況が続いていますし、特定分野以外の求人もあまりないし、政治屋さんたちは景気は回復の兆しがあるとおっしゃいますが、失業者は5%の大台に乗りそうだし・・・やっぱり革命が必要なのでは?二月は過ぎたし・・・
 過激になりそうですからここらで切り上げるとしましょう。