職業が危険を呼ぶ?
 有珠山の噴火も報道関係者にとっては命がけの取材をする対象物なのでしょうか?どうも、報道関係のヘリコプターが有珠山火口に近づきすぎると警告を発している火山学者もいるようです。
 しかし、良い取材だとも思えますね。しかし、火山灰のたくさんある中を飛行するって大丈夫なんでしょうか?こちらの方が気になります。大きな石があたればびっくりしますが、目に見えないような細かな火山灰の影響ってかなりあるような気がします。
 だって、近頃のヘリコプターってジェットヘリですからね。確か、何年も前のどこかの火山の噴火があったとき、その噴煙が成層圏にも達したとかいっていたときでしたね。あの頃、旅客機のジェットエンジンの中に、この火山灰が吸い込まれて問題になったのをなんとなく記憶しています。ちょっと、出典は忘れましたがね。
 まあ、自動車のようなキャブレターであれば、そこにエアクリーナーを取り付ければ問題はないでしょうが、ジェットエンジンの吸気口にエアフィルターなんてつけられませんからね。
 そういえば、車でもエアクリーナーは吸気抵抗になるのでレースの際にはつけませんからね。エアファンネルなんて漏斗の形をしたちょっと長いパイプをつけて慣性吸気で出力を増加させるなんて手法がありますから。しかし、一般道でエアフィルターをはずしてエンジンを回していると、エンジンの寿命はほぼ半分になるなんて読んだこともあります。まあ、ごみを吸い込めばシリンダーも減るでしょうからね。
 でも、火山学者の言い分では、水蒸気爆発でも大きな噴石がボンボン飛んでおり、ヘリに当たれば墜落する。地上に人間がいて直撃すれば間違いなく即死すると警告した。のだそうです。
 しかし、学者も報道関係者も、有る意味こういった事態では命がけの仕事になっていくんでしょうね。職業意識というのでしょうか?
 そういえば、明神礁でも第五海洋丸が観測中に遭難した事件がありましたっけ。これは海上保安庁の船でしたっけ?漁船第11明神丸が1952年9月17日朝に海底噴火と共に火山島のできるさまを発見したやつですね。この後、約1年間に数回も溶岩円頂丘を突き出すことを繰り返して新島が形づくられ、終いには標高200〜300メートルに成長しこりゃわが国の領土が増えると喜んで観測していたんですかね?それとも火山島の形成を目の当たりにし、後世に残る研究ができると喜んでいたんですかね?しかし、この後の大爆発によって消滅する、一番最初の爆砕で海上保安庁水路部の観測船第五海洋丸が遭難し、乗員のすべて31人の尊い命が失われました。まあ、この事件は火山観測史上最大の惨事として語り伝えられていますから、火山学者としては警告を発したくなりますね。
 でも、それだけ重要なニュースですから報道関係者は命がけで取材をし・・・多分、火山学者も、自分では危険地域を指定しつつも、その危険地域の中に観測員と機材を置いて観測に励んでいることなんでしょう。
 でも、それでも、災害に巻き込まれると警察や自衛隊が噴火する火山へと駆けつけ、無理と承知でも救助活動に励むのでしょうね。
 いずれも過度な職業意識なのかもしれませんが、いずれの場合も人命が失われないことを祈ります。