国の借金の額
 わが国の財政再建が叫ばれていますが、なんだか大蔵省のサイトを眺めると、結構すごいのだと、改めて感じられます。予算・決算のページを眺めると、わが国の負債の状況や経済の様子が誇らしげに謳われています。ちょっと困ったことですが、結構ショックを受けてしまいますね。
 国庫歳入歳出状況などを見ると、歳入なんか△が山ほどついています。まあ、納入時期の前だからこんなものでしょうが、わかりにくいですね。もっとわかりやすく書いてくれればよいのですが、ちょっとわかりにくいですね。前年度同月比か何かで表現してくれると良いのですが、そういった比較はなじまないのでしょうか?
 まあ、それはそうと、なんといっても借金の多額であることを誇らしげに謳っている部分があります。それは財政の現状と今後のあり方 平成12年2月ですね。これを書いた人はすばらしいユーモアのセンスを持っているのではないかと・・・疑ってしまいます。「一般会計予算における歳入の約6割が租税及び印紙収入で賄われていますが、残りのうち約31兆円(約38%)は公債金収入に依存しています。」とありますね。
 普通の言葉で書き直すと、まともに営業している部分で得ている収入が6割で、残りの31兆円(約38%)は借金で運営しています!ということですね。公債金収入という言葉を使うのでわかりにくいんですね。公債って借金のことですね。31兆円を借金でやりくりしています。それが、今年運用するお金の38%にあたります。借金が38%を占めているのです!ということですかね?どうも、公債金というのが借金ではなく、何か正当な収入であるかのように思えるのが言葉のマジックですかね。
 財政の現状と問題点では、すばらしい右上がりのグラフが掲載されています。何かがすばらしい割合で成長していることが見て取れますが、実は借金の実績グラフですね。気になるのは公債残高と公債発行額が併記されています。どちらも右上がりの大躍進を示しています公債残高の過去2年の伸びは他を圧倒するすばらしい伸びです。これだけ、国債を発行して、経済の活性化に勤めるべく努力を惜しんでいないということの現れでしょうか?平成12年度はどうなっているのやら?このグラフが短くなることを期待しましょう。しかし、毎年30兆円のを越す借金なんか良くできるものです。富の再分配ではなく、富の無制限な拡張を国がやっているのでしょうか?まあ、借金で得たお金も資産であることは間違いありませんが、いつまでも、その信用が続くとは思えませんから厳しいところです。
 公債残高の累増の項目では、「平成11年度末の公債残高は約335兆円にもなると見込まれていますが、これは現在及び将来への大きな負担となります。」とあります。335兆円の借金があり、これは現在すでに限界に近いことを表明している文章とも取れます。
 すばらしいのは、この金額をわかりやすく説明している文章が秀逸です。画像ですから検索エンジンに引っかかりません!「1万円札を積み上げた場合、高さ3350kmで富士山の887倍、エベレスト山の379倍。積み上げた1万円札を横に寝かせるとJR線で根室から鹿児島の距離3166kmを上回る。これを空路に置き換えると東京からマニラの距離3024kmを上回る」とされとぃます。
 計算する気力はありませんが、1万円札で地球の表面積を覆えるのかな?などという変な想像をしてしまいますね。昔の図鑑に地球から月までの距離を1000円札1万円札を縦に並べるといくら?というような説明があったのを思い出します。
 ああ、前も気に入った比較がでていますね。発展途上国の債務総額は219兆円で、わが国の国債残高の規模はこれを大きく上回るとも書かれています。他には、1兆円の公債を発行すると60年で払うとすると利息元本あわせて1.7兆円になるともかかれていますね。60年で貨幣価値が半分に下がらないと難しいということですね。
 すばらしい金額を崇めていると頭が痛くなりそうです。年収の62%はまともなお金で、後の38%は借金だといっていますが、どうも年収の47%に相当する借金を毎年抱えている。そして残りの53%で運営して、元本も払ってやりくりしているということですね。どうも、数字のマジックには困ったものです。
 でも、ここまで借金が大きくなると、普通だと破産宣告ですかね?まったく困った国です。景気が良くなって、経済成長率が5%ぐらいは欲しくなりますね。まったく目に良くない統計です。でも、気になるのは1万円札で地球の表面のどれくらいを覆えるかですね。給孤独こと須達長者が祇陀太子の樹林を黄金を敷き詰めて買い取り、ここに祇園精舎を建てた故事を思い浮かべてしまいますね。1万円札の面積は121.6平方センチ1坪は32400平方センチなら266万円が坪単価335兆円÷266万円=???見当もつかないことだけはわかりました。
 地球から月まで38万km・・・380000km、000m、00cm、1万円札の長辺は16cmですから38000000000÷16cm=2375000000円なんだ、これっぽちで地球から月までか、地球から太陽まではこの104倍程度でしたっけ?
 どうも、すばらしい額の借金があることだけはわかりました。年収が500万円だと5センチ10年で50センチ、50年で250センチか?センチな気分になりますね。年収の100万や200万の差なんか消し飛んでしまう、天文学的な数字です。札束で積み木遊びとなると、ちょっと幸福な気分になれるかもしれません。でも、誰が払うのだろうか?