トロヤ戦争 (1)発端 さて、トロヤ戦争ですね。この様子は残念ながらホメロスの叙事詩にうたわれているものが最も良い史料?になってしまいますね。何しろ、これを信じて発掘作業ですからね。 この戦争は、紀元前10世紀頃のギリシャ世界最大のイベントだったんでしょう。ホメロスは紀元前8世紀にこの戦争を題材にイーリアスとオデュッセイアがかかれ有名になります。しかしこの著作は、トロヤ戦争のごく一部のエピソードを扱ったにすぎません。そして、紀元前6世紀頃の作家の手を経て戦争の発端から、参戦した英雄たちの後日譚までの一連の流れが明らかにされていきます。しかし、ホメロスの叙事詩を除くと散逸が激しいので、他の引用などをで補うことで大体の内容はわかるようです。 トロイアの王族の紹介でもしておきましょう。簡単に並べると、王朝の開祖はダルダノス Dardanos ゼウスとアトラスの娘エレクトラの間に生まれた子供です。そして、トロイアの名の由来になった王トロス Tros はその孫に当たります。トロスの3人の息子はイロスIlos、アッサラコスAssarakos、ガニュメデスGanymedesです。有名なトロイアの城壁は,イロスの息子ラオメドン Laomedon の時代にアポロンとポセイドンとによって築かれたものだそうです。しかしトロイアの城は、この王の時代に英雄ヘラクレスによって初めて破られてしまいます。この戦いで生き残った王族はただ一人、王子がプリアモスでした。そして、トロイア戦争当時の老城主となるわけです。まともな歴史の方を見ていただくと、地震はヘラクレス、プリアモスの治めたのは第7A市であろうことが予想できそうです。 この都市は後にはイリオンと呼ばれるようになりますがトロスの子イロスの名をとって後年改称されるようになったみたいです。これは第8・9市の時代のことでしょう。 さて、トロヤ戦争ですが、時は青銅器時代のお話です。ギリシャ人のこの時代への憧れって非常に強かったのかもしれません。この時代は英雄時代なんて呼ばれてい足りもしますね。そんな英雄豪傑のお話です。 あらすじといきますか。 悪いのはいつものことで、ゼウスの気まぐれから始まります。ゼウスは、人間界を眺めて、ちょっと人間増えすぎだな?と思いました。いつものことで、人間を減らすには戦争が一番と信じていますからね。さて、どんな策略をめぐらすやら? 女神テティスThetis と英雄ペレウスPeleusの結婚式がペリオンの山中で執り行われます。この席に、毎度のことですが不和の女神エリスだけは招かれませんでした。たまたま機嫌の悪かったエリスは「もっとも美しき女神に」と彫った黄金のリンゴを宴の席に投げ入れちゃうんです!さて、このリンゴをほしがったのは見栄っ張りの3人の女神ヘラ、アテナ、アフロディテですね。この3人は、あちらこちらで美貌に関してトラブルを起こしていますから!多分、このときが最大の争いとして、人間界に降りかかってきます。 さて、この黄金のリンゴは誰の物になるかをゼウスはトロイアの美貌と聡明さで有名な王子パリスは・・・3人の女神の世界の支配権を約束するヘラ、戦いの勝利を提供しようとするアテナ、世界一の美女を与えようというアフロディテ申し出の中で、世界一の美女を与えようというアフロディテにリンゴを渡しました。これが世に言うパリスの審判ですね。 問題は、この頃の随一の美女ヘレネは、人妻なんです。こともあろうにスパルタの王メネラオスのお妃さまだったのです。それをなんとパリスは女神アフロディテにそそのかされてスパルタへ客として入り、こともあろうに王の留守に乗じて財宝とともにヘレネをトロイアに連れ去ってしまいます。 怒ったスパルタ王メネラオスは,兄のミュケナイ王アガメムノンと話し合い、全ギリシアの英雄をアウリスの港に結集し、トロイア遠征へと乗り出します。このとき集まった船の数は1013隻43人の将軍と30人の司令官であったと伝えられています。ここまでは良いのですが、さすがに神様が裏で糸を引いていますから、ちょくちょく小さなトラブルが起こります。たとえば、出航の時には女神アルテミスの不興を総大将のアガメムノンが彼は狩りの技を誇ったことでかいます。怒った女神アルテミスは風を止め、彼らの出帆を阻みますが、預言者カルカスの忠告ににより、アガメムノンの娘イフィゲネイアを、アルテミスの犠牲に捧げたりもします。途中で毒蛇にかまれて悪臭を放つ英雄フィロクテテスを,レムノス島に捨てていくとかのお話が伝わっています。 さて、嫉妬深きギリシャの神々の干渉を受けつつも、討伐隊の英雄たちはトロイアに到達します。いよいよトロヤ戦争の始まりです。この攻防は約10年にもわたって繰り広げられます。 |
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