先ずはクーデター
 革命といえば・・・なかなか立派な感じがします。クーデターというとちょっと立派さより闘争のほうが前面に出てくるような感じですね。クーデターはフランス語で国家に対する一撃という意味を持っているようです。
 まずはクーデターに関して簡単な研究を始めましょう。
 普通クーデターってある種の支配階層に位置する人間たちが、自分たちの権益を守るか、より強化するか、権力を奪取することを目的に行われますね。まあ、権力者内部での権力闘争の激烈なやつですね。派閥闘争の一形態ですね。革命はそれとは違い、支配階級と被支配階級の交代を意味しますから、庶民とは関係ないレベルでの闘争ですね。
 クーデターの一般的な形態は、軍隊とか警察とかの武装集団を使って、武力による脅迫で支配権の確立を狙ってきますね。そうなると、先ずは軍隊か警察を牛耳るか、その上層部に絶対服従をさせるだけの影響力をもたないといけないわけですね。所謂、決起を促せる人物でなければならない!ということでしょう。一番楽チンなのは軍隊の指揮官ですね。軍事クーデターにともなう軍政の施行というやつですね。決起する軍隊の幹部はそのまま新体制の首脳部へ移行しますから、文民に対して不満を爆発させればすぐにもできそうですね。まあ、これが良くあるパターンですね。権力を奪取した後、戒厳令を施行して、議員を足止めさせ議会を停止させて・・・あとは反対派をみんな捕まえて茶番劇のような裁判で片付けちゃえば良いですからね。後は、諸外国からの圧力に屈せず、傀儡政権を誕生させ、文民統制に戻すように路線を定めて行動すると何とかなるようです。軍事クーデターっていうとナポレオン・ボナパルトですかね?ルイ・ナポレオンは選挙で権力の一角に取り付きクーデターで奪取しているわけですから、ちょっと性格が違いますね。文民がクーデターを起こしたパターンですかね?後でちょっと研究してみましょう。
 さて、文民がクーデターを起こそうとすると・・・私兵を動かすか何かしないとだめですね。軍司令官の政権奪取とはちょっと違った複雑なプロセスが必要なようです。
 パターンとしてはナチのように私兵を蓄えていくという方法ですね。当時のドイツでは軍隊組織にあこがれるものがたくさんいたようです。共産主義者も国家社会主義者もみな巣p-つくラブみたいな物から発する武装集団を持っていましたからね。このSAとかに入っていると、これから再建される国防軍への道が開かれるとか、SAは国防軍に統合されるという思惑で入隊するわけですからね。これも一種の就職活動の形態ですか?
 そうでなければ、やはり、軍部に心酔者を用意する必要がありますね。鉄砲玉みたいな連中が、しかし二・二六事件のような下級士官の決起ではダメですね。軍上層部が動かないと中尉や大尉ではいけませんね。1つの部隊が動いたくらいでは、最高権力者の意思は指揮権の連鎖が生きていますから他の部隊によって鎮圧が可能ですから二二六事件は失敗したということでしょう。何しろ海軍というライバルもいるわけですからね。
 そういえば、劇的なクーデターっていうとムッソリーニもローマ進軍で権力を奪取していましたね。ムッソリーニも一応政治家で、軍事指導者ではないですね。こちらは私兵ですかね。二つの大戦の混沌とした時期だからこそ成功したパターンかもしれません。
 近頃起こるクーデターは第三世界が中心ですね。ここで起こるクーデターは昔からのパターンで起こっています。しかし、先進工業国でのクーデターの可能性もまるでないわけではないですから検討課題として残しておきましょう。