開成中学の入試
 2000年の開成中学の入試が行われました。今日2月1日問題を解いてみました。
 なんと!国語の問題が・・・四谷大塚の第四回合不合判定テストの問題と瓜二つですね。これにはたまげました!しかし、経験からすると、テストの見直しを詳細にやっている受験生ってあまりいませんね。ですから、一度受けたからといって、その問題が確実に正解できるものではないと言うことです。しかし、出題された農業をやっていた生徒が、園芸を行い、園芸によって作られた花によって、すばらしい生徒像が作られてしまういう結構皮肉なものですが。文章の構成に関する出題といい・・・きわめて類似した問題であったことは間違いありません。
 算数はざっと見ただけ、社会は知識だけで解くとなるときわめて広範囲の知識が必要となります。しかし、地理的な相関関係などから類推で正解が導き出せるものが多く、解き応えのある問題ですね。しかし、教師の悪い癖で、あれを知識で解かせるとなると膨大な暗記が必要になることは間違い無いでしょう。
 問題の理科です。面白いですね!今年はおもちゃのオンパレードですかね?しかし、ポンポン船の原理なんて古いですね。私もああいったおもちゃは好きですが、ちょっと近頃見かけませんね。ろうそくの炎の熱で、水蒸気を間欠的に発生させて走らせるなんて、あのようなものは近頃見かけません。
 理科の問題は小学校で学ぶはずの広範な知識をいかに統合するのか?それに主眼が置かれているような感じです。定番ともいえる水の三体変化からあれだけの問題をひねり出せるのですから、その出題能力には非凡なものがあります。大問2もなかなかのものですね。
 残念なのは大問3です。これは、出題ミスですかね?とても開成の問題には見えません。文章の構成美に欠けます。言い回しに問題がありますね。山地の山頂付近とか浅い谷の底とかでしたか?まあちょっと表現が不安定なものがありました。極めつけは、問題訂正があったようです。作問者の意図はどこにあったのかよくわかりません。右岸左岸という言葉で示した川の湾曲部の断面と、川の流れる道筋との関係で選択させる問題などはよくわかりません。多分、石灰岩と砂では砂のほうが強い浸食作用を受けるというつもりで出題し、上が上流、下が下流としたら・・・?よくわからなくなってしまったのでしょう。
 さらに、困った問題がありました。上流に生息する魚、下流に生息する魚の様子を記述したものから正しいものを選べというものです。
 さて、ここの選択肢で使われている言葉は十分に理解できませんね。体長に比べ背と腹の幅が厚いといったような表現です。魚の側面から見ての背と腹までの高さのことをさしたものか、魚を上から見て、背の幅も厚く、腹の幅も厚くという意味なのかこれは不明でした。こうなるとちょっと困ってしまいます。
 まあ、受験生は、与えられた問題を解かなければなりませんし、正解は闇の中ですからちょっと大変です。開成の入試では高い言語能力を要求されますから、結構あの文章で戸惑った受験生もいたのではないかと思います。
 ちょっと、海城中学や巣鴨中学の問題も眺めました。結構細かな知識を要求するものです。巣鴨の問題は、まああんなものですね。結構難しい、でも知っていれば解けそうです。海城中学もずいぶん問題が長くなったものです。少しユーモラスな表現になってしまったものがありましたね。食べ過ぎたときに飲む胃散の話があって、これは苦くないですが、げっぷが出たくなります。そして、トイレの洗剤で・・・・。まったく、食べ過ぎの話の後に、唐突にトイレの洗剤の話を接続詞を使って繋ぐなよ!と笑ってしまいました。まあ、ちょっと凝り過ぎですね。まあ、そのうち、これらの問題についても検討していってみましょう。
 今日は疲れたのでおしまい!